天野:クラスで助けてくれる奴はいなかったですか。俺なんかはそっちタイプだったと思うんですけどね。

家入:どっちとも付き合って。

天野:バランス、というか空気でしょ、ああいうのってね。家入君をいじめなきゃいけないっていう空気だよね。お笑いの持つ力がすごいのはその空気を一発で変える力があるところだったりもするんだけど。

家入:そうですね。

天野:あれ、恐ろしいね。見えないから。

家入:空気っていう、同調圧力ですけど。理由は、どの国もいじめってあると思うんですよね、絶対なくならないって思いますけど、例えばアメリカとかだと、キリスト教じゃないですか。週末は家族で教会とか行くわけですよ。そうすると学校以外の繋がりはそこで年齢とか肩書きとか飛び越えて生まれる。学校以外で繋がれる場所があるわけです。でも、日本だと家か、学校かみたいな。

天野:日本だとどうなんだろ、ソロバンだ塾だとか習い事は。

家入:塾は確かにあるのかな。

天野:俺なんかの時代はそういう横の繋がりが、少しはあった気がする。今ってどうなんだろう?

家入:あるとは思うんですけど、結局同世代だけで固まってしまう。色んな大人に触れ合わないですよね。

天野:確かにね。

家入:大人に触れ合う機会が減っちゃってるんじゃないかな。昔は近所にろくでもないけど生きてるオヤジとかいたはずなんですけど。

天野:いたよね。

家入:あのおっさんでも生きてるんだ、みたいな。

天野:「ずっとカブトムシとってるけど、あのオッサン何やってんだ」みたいな人いたもんね。

家入:いたはずなんですよね。

天野:そこで、ちょっと学校と離れたところで話せるとか。そうすると、結局は人と人との近所づきあいじゃないけどそういう感じになってくるよね。

家入:うーん。

天野:なくすことは確かにむずかしいよね。誰かより楽しくなりたいっていう欲求は無くならないのと同じで、人よりよくなりたいから勉強するし、とか自分のためにっていう人もわかんないけど。そういった欲求全否定みたいなところもあるからね。それが対象が人なのかっていうことにもなってくると思うんだけど。



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